· 

常念岳

いよいよ北アルプスデビューです。

 

北アルプス南部の常念山脈の主峰、常念岳に登ってきました。

 

行きたかったけどなかなか行かれなかったのは、投稿されている山行を見ると日帰りのみなさんの登山開始が大体午前1時とか2時とか。

 

登山口である安曇野まで我が家から約3時間です。

 

ということは不眠で行っても午後11時には自宅を出発しないとです。

 

なかなかハードルが高かったですが満を持して行ってきました。

 

今回は午後8時に就寝、3時間の睡眠の後自宅を出発する計画です。

 

予定通り午後8時に、添い寝に来たねろ様と共に就寝、午後9時ねろ様が一階へ下りたがるので一階へお連れし再び就寝を試みるが寝付けずだらだら過ごし、10時15分諦めてお出かけの準備をします。

 

すぐ出かけられるようにはしていたけど着替えたり、お湯を沸かしたり、ねろ様の相手をしたりなどしていたらあっという間に30分が経ち、予定通りの23時近くに自宅を出発しました。

 

道中はiPadにダウンロードしてきた懐かしい曲のPVに合わせて熱唱しながら、あっという間に予定通り13時30分到着です。

人気の山だけあって駐車場には既に5台停まってました。

 

車以外にも広島ナンバーのカブが停まっていました。

荷物をたくさん括り付けてあって、これで旅をしながらいろいろな山を登っているのでしょうか。

 

楽しそうですね。

午前1時45分、登山開始です。

 

冬季以外は登山口まで車で行けるようですが、冬季は閉鎖されているため登山口まで約3kmほど歩きます。

 

ゲートの向こうは除雪されていないためまあまあの積雪ですが、とりあえずチェーンスパイクもつけずに進みます。

 

ゲートをくぐって数百メートル歩いたところでイベントが発生しました。

 

その個所は雪がなく路面が黒々していました。

 

普通なら当然凍結していると思って気を付けるのですが、水が流れる音がしていたので凍結ではなく水だなと思い込んで普通に凍結路へ侵入してしまいました。

 

ええ、もうね、見事に漫画のように滑って転びました。

 

そしてお尻を強打してしまいました。

 

今も痛いです。

 

歩くたびに打ち付けたお尻の右側がズキンズキンし、一瞬だけ引き返そうかと思いましたがそのまま進みます。

登山開始後軽くイベントをクリアしながら約40分で林道から登山道への分岐に到着しました。

 

ここからはチェーンスパイクを装着しようかな、登山口からチェーンスパイクを装着していれば最初のイベントは回避できたのにな、などと考えつつリュックを下ろそうとして二つ目のイベントが発生していたことに気づきました。

 

手袋はいつも二枚重ねで、最初はそんなに寒くないのでアウターはつけずにリュックの腰ベルトに引っかけておいたのですが、いつのまにかそれが無くなってしまっています。

 

そういえば歩き出してちょっとしてからピッケルのひもを腰ベルトに通したときにバックルをいったん外したので、たぶんその時に落ちたのでしょう。

 

たしか結構最初のほうです。

 

結構戻らなければいけなくなるのでこのまま進んで帰りに回収しようかとも思いましたが、薄手の手袋では3000メートル級の厳冬期の山の寒さに僕の指が耐えられるわけもないですし、6000円もした手袋が無くなるのも嫌なので探しに戻ることにします。

1.5kほど、約20分戻ったところで発見しました。

 

二つ目のイベントも無事にクリアしましたが予定より40分も時間を余分にかけてしまいました。

 

登山者は結構登山時間にも拘ったりするのです。

 

再び林道を戻り、先ほどの分岐へ向かいます。

 

そこからは延々と樹林帯の中のきつかったりゆるかったりする上り道を進み、

午前5時45分、約4時間で森林限界を越えました。

 

あちらは今から目指す前常念岳です。

 

月明りでもきれいに見えています。

振り向くと薄っすらと赤くなっています。

 

安曇野の町の灯りと富士様がいらっしゃいます。

午前6時11分。

 

だいぶ明るくなってきました。

 

今日は雲海がとてもきれいです。

とても寒く顔が凍り付きそうですが、前常念岳をバックに自撮りです。

 

このときには三つ目のイベントが発生していました。

 

胸につけてある水筒ですが、この時すでに凍り付いて蓋が開かなくなっています。

 

結局下山時まで、いえ自宅に帰ってだいぶ経つまで蓋が開くことはありませんでした。

午前6時21分。

 

太陽が完全に顔を出し始めました。

 

それに伴い辺りの雪面が赤く染まっていきます。

あちらの山肌も薄っすらと赤く染まります。

 

いい大人がバカみたいに深夜から山へ入るのはこれを見るためと言っても過言ではないでしょう。

 

でもこの光景は数分で終わります。

午前7時20分、だいぶ怖いところへやってきました。

 

常念岳へのこのルートは、前常念岳直下が一番の核心部だそうです。

 

まあ僕の場合は登山開始後数百メートルの凍結路が一番の核心部でしたが。

太陽がだいぶ昇ってきました。

 

雲海がとてもきれいです。

ようやく常念岳が姿を現しました。

 

こんな感じに進んでいきます。

まずは前常念岳登頂です。

 

中ボスですね。

ここを登ってきたわけです。

 

さすが核心部。

 

まあ僕の核し(ry

強風のためテッドの設置は不可です。

次はラスボス常念岳です。

 

正直ここからはとてもイージーです。

 

風さえなければですけど。

 

強風は絶えず吹いていて、たまに飛ばされそうな風が吹きつけてきます。

頂上への最後の登り、ビクトリーロードと呼ばれています。

 

巻きあがる雪煙が強風を物語っています。

右にはみんな大好き槍ヶ岳です。

 

かなり尖っていますね。

 

あそこへは一生行くことは無いでしょう。

アップで見ると本当に尖っていますね。

 

あんなとこへ行く人の気が知れません。

 

まわりの何やらわかない山々も雪で真っ白でとてもきれいです。

 

今年は積雪が少なくて雪山シーズンももう終わりかなと思っていましたが、まだまだ楽しめそうですね。

午前8時30分、常念岳登頂です。

 

本日は一番のりです。

 

なぜか頂上だけ風が緩んでいたのでテッドを設置して撮影会です。

感動して涙が出そうな景色ですが、とても寒くどんどん体温を持っていかれるので直ちに下山開始です。

 

風さえなければもっとのんびりしたいところですが。

来た道を戻ります。

 

天空の道ですね。

 

次の三人組が迫ってきていました。

下りはらくらくです。

 

今から登ってくる登山者が数組いました。

 

僕はお昼には下山したいから早めに登り始めたけど、夕方下山でも平気な人はこんな時間に登っているようです。

 

山の中で14時、15時になったら相当不安になるのですが。

前常念岳まで戻ってきました。

 

朝より、、、まあ今も午前9時ですが、だいぶ雲が出てきちゃってます。

 

上まで来ないといいのですが。

そして僕のではない一般的な核心部を下ります。

 

ここからはタイムを稼ぐために半分走って下っていたのですが、さすがに長時間水分はエナジーゼリーだけだったのがたたったのか脱水症のような状態になり、仕方なくカップラーメンを食べつつ魔法瓶のお湯で雪を溶かして水分補給に勤しみました。

 

まあ喉が渇いたら同じようにお湯で雪を溶かして飲めばいいのですが、止まってリュックを下ろして魔法瓶を出して雪を溶かして飲むという工程が、タイムを狙っている身としては結構面倒くさいので、ここからは直接雪を口に含んで僅かずつ水分補給をしていきます。

 

当然水分補給が全然足りなかったようで、下山後近くのお風呂に寄って、裸で体重を測ったら2kg減ってました。

 

まあ翌日には戻っていたのですが。

 

次回からは水筒の凍結対策を考えなければいけません。